出版社の気持ちもわからないではない。たとえば、司馬遼太郎の本を出している出版社にとって、司馬遼太郎の遺族が勝手にアマゾンと契約して電子本を出せてしまう、という状況が危機的なものと感じられるのも当然である。
しかし、その解決策が「紙の本の出版権に、自動的にデジタル化の権利も付けられるよう、法的に対応を求める」というのは、まったく見当外れと言わざるを得ない。このような法的手段を取るというのであれば私は強く反対の意を表さねばならないし、同様に「デジタル化権囲い込み」に反発を感じる書き手は少なくないようだ(ツイッター上でもそのような意見が多く投稿されている)。
わたし自身、たとえばこの「日本電子書籍出版社協会」に所属する出版社からデジタル書籍を出すこと自体がいやなのではない。実際にここに所属する出版社と契約するなら、(条件によっては)出版契約と同時にデジタル化の契約を行なうことになってもよい。ただ、自動的に抱き合わせというのは認めたくないのだ。
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